• 即効性のあるテクニックを次の9つのステージに分けて整理しました。
  • 実際のクレーム対応は、この9つのステージのすべてを順番に進むものではありませんが、基本的な型を整理して考えることで、対応中に方向を見失うことがなくなります。
9つの交渉ステージ図解

Stage①:事前に準備する

  • 事前に準備をする時間があるのなら申出の全体像を想定します。
  • 個別のケースに対する準備ができない場合でも、心の準備はできます。

Stage②:第一印象を整える

  • 折衝は申出人とあなたとの関係の上に成立します。申出人があなたにどのような印象を持つかは、その後の折衝の進め方に大きな影響を与えます。
  • あなたがどんな人であるかは関係ありません。あなたが折衝という舞台でどんな役柄を演じることが有効かということです。

Stage③:傾聴に徹する

  • 「傾聴」は良い人間関係を作るうえで大切なことであり、クレーマー対策でも同じです。
  • ただ単に聞くだけで良いというわけではありません。有効な聞き方があります。また、何を聞くのかも大切です。

Stage④:相手を見極める

  • 申出人がクレーマーなのかどうかの見極めは、簡単そうで簡単ではありません。
  • 見極めのポイントを踏まえて、適切に見極めることが大切です。

Stage⑤:相手にキャラを付ける

  • 申出人のキャラ(人柄)を決めます。この工程は、クレーマー対策の肝の部分になりますが、このことに多くの人が気づいていません。
  • 申出人のキャラは事前に決まっているものではなく、折衝の中で固まるのもです。
  • このキャラをコントロールすることで折衝の終わり方が大きく変わります。

Stage⑥:真実を確認する

  • これは折衝を適切に進める上での土台になります。
  • 事実の確認をおろそかにすれば、折衝にかけた全ての努力が無駄になるだけでなく、折衝自体を大きくこじらせてしまいます。

Stage⑦:対応を決定する

  • 最終的な合意をどこにするのかは、あなたが考えて決めることです。申出人の意向など関係ありません。
  • あなたとあなたの会社がどのような存在であるのかは、あなたが決めることだという覚悟を持つか否かは、折衝の流れを大きく変えます。

Stage⑧:結果を提示する

  • 対応を決定すれば、その決定結果を申出人に伝えるのですが伝え方があります。
  • 伝え方を誤れば、せっかく最終局面に近づいているこのステージで、無駄なコンフリクトを発生させてしまう危険があります。

Stage⑨:円満に解決する

  • クレーマーを満足させてはいけません。だからと言って、喧嘩別れのような終わり方が良いわけではありません。
  • この最終局面に達したとき、その申出人はもはやクレーマーではなくなっているというのが理想です。
  • クレーマーでなくなった申出人と、互いに満足して折衝を終えることを目指します。