1.生来のクレーマーはいない。人は状況でクレーマになるだけ。

  • 人生ずっと、クレームばかり言っている人はいません。人は人に対して、「意見」を伝えたり「依頼(申込)」をしたり「苦情」を言ったり、いろいろな場面でいろいろな形で自分の気持ちを伝え目的を達成しようとします。その中で、時に「苦情」が「クレーム」に変質するという話です。
  • ですから、生来の「クレーマー」という人はいません。何かの状況で「苦情」が「クレーム」に変質して、その状況で「クレーマー」になってしまうのです。
  • どんなにひどいモンスター・クレーマーであっても、それが常習的なクレーマーであっても、愛する家族に対しては、身内に対しては、仲間に対しては、組織の一員としては、道理の分かる思いやりのある、とても良い人である場合が少ないないと私は思っています。
  • 人は多くの顔を持っていて、あなたの会社にクレーマーの顔を見せる時があるのだと思って下さい。

2.人がクレーマーになる時

  • 申出人がクレーマーになる理由はただ一つです。その方が得だと思ったからです。
  • 理にかなった要求の範囲で「苦情」を言っているより、理不尽に過剰な要求である「クレーム」を言った方が得だと思えば、人はクレーマーになります。
  • 常習的なクレーマーは「クレーム」を言って得をした成功体験を積んでいて、味をしめて繰り返しているのです。
  • クレーマー発生の構造をこのような単純なモデルで理解する方法は、実務の場面で驚くほど有効です。